2009年11月アーカイブ

 

プロゴルファー、諸見里しのぶさんの言葉です。

賞金女王レースの先頭を走りながら昨日の最終戦で2位に終わり、横峰さくら選手に敗れたあと、諸見里さんは次のように語りました。

「すごい緊張の中で自分のベストは尽くせた。(敗北を)もっとうまくなるための糧にしたい」、「来年は海外メジャーで好成績を残せるように頑張りたい。もっと高いところを目指し、今年以上に素晴らしい1年にしたい」

敗北もあり、失敗もあるのが人生だと思います。

それどころか、大きな成功をおさめた人ほど、多くの失敗や敗北を経験しているように思えます。

中には再起不能と思われるような手痛い失敗も敗北もあるでしょう。

問題は、そのあとの対処だと感じます。

投げやりになってしまえばそれで終わり。

しかし敗北や失敗を糧にして立ち上がり、挑戦を続けていればきっと可能性が見えてきます。

諸見里選手の来年には目が離せません。

 

                                (日本経済新聞、平成21年11月30日朝刊より引用)

 

 

 

 

 

 

 

 

米国の著名な心理学者でカウンセラー、デニス・ウェイトリーさんの言葉です。

ウェイトリーさんは、著書「成功の心理学」(加藤諦三訳、ダイヤモンド社刊)のなかで主張しています。

「敗者のグチは決まっている。「チャンスがないだけだ。チャンスさえあれば、私だって成功することができる。他人は私の能力を過少評価している」というものだ」

では、勝者はどのように発言するのでしょうか。

「私は自分のなすべきことはすべて果たしてきた。これからなすべきこともわかっている」

さらに、ウェイトリーさんは、次のように述べているのです。

「人生を正直に生きなさい。あなたにはチャンスがある。一回しかない人生なのだから、有意義に、心豊かに過ごそうではないか。野心をもって、意欲的に人生を送るべきだ。背中を丸めて寝ころんでいても、チャンスが向こうからころがり込んでくることはない」

 

 

 

 

 

雪印食品の牛肉偽装を告発した西宮冷蔵社長、水谷洋一さんの言葉です。

西宮冷蔵は、告発後、みずからも在庫証明を改竄(かいざん)するなど偽装に加担したとして国から営業停止処分を受け、窮地に陥ったのです。

しかし、水谷さんは、「大切なのはお金じゃない。人の心だ」と、信念を貫きつつ会社再建に向けた努力を続けています。

水谷さんの言葉、もう少し長く紹介します。

「西宮冷蔵にとって大切なのは、ただ再建することではない」、「正しいことは正しい。それがあたりまえじゃない世の中がおかしいっていうことを、みんなの心の中から呼びさましたいんだ」

 

 

 

 

 

作家、伊集院静さんの言葉です。

今年の2月、伊集院さんはヤンキースの松井秀喜選手がトレーニングをしている都内のグラウンドを訪ね、手術後のヒザの状態を確かめるようにランニング、バッティングに汗を流す姿を見学したのです。そのあと、松井選手は次のように告げて渡米したのだそうです。

「メジャーでの6年の経験をきっと活かせるシーズンになるはずです」

チャンスの芽は、誰にでもあるのではないでしょうか。

ただ、そのチャンスの芽をチャンスとして活かせるかは、「来るべき時のために努力を惜しまない」姿勢にかかっているのかも知れないと、頭の中で伊集院さんの言葉を繰り返しつつ、私は考えたのです。

 

                                (日本経済新聞、平成21年11月24日朝刊より引用)

 

 

 

心理学者、河合隼雄さんの言葉です。

人間の心は矛盾を嫌うので、矛盾があっても全くないかのように振る舞うことが多い。しかし、矛盾が完全になくなることはないので、ときとして人間の魂(たましい)が悲鳴をあげる。こんな話を聞いたことがあります。

河合さんは、矛盾をなくそうとして余計苦境に陥ってしまうのではなく、矛盾と共に生きるのがいい、と提言しているのです。

河合さんの言葉、もう少し長く紹介します。

「実際の現場でよく経験することですが、正しいか正しくないかと言っても仕方ないんですね。正しいことを言っても役に立たない」、「親子でもめてる人に「お母さん、もう少し優しくしてください」と言っても、それは正しいですけど、優しくできないから困っているんですね」

 

                            (河合隼雄著、『「人生学」ことはじめ』講談社刊より引用)

 

 

 

 

 

群馬県議会議員、大沢幸一さんの言葉です。

大沢さんの妻、正子さんは、60歳のとき若年性アルツハイマー病と診断されました。以来、最愛の人の尊厳を傷つけないために大沢さんが自ら課した3原則なのです。

この3原則、考えてみると、ひろく人間関係のあらゆる側面で目上の人が自らに課すべき真実のように思えます。

上司から部下へ、教師から生徒へ、親から子へのコミュニケーションは、すべてこうあるべきなのかも知れないと考えたのです。

ほんとうに愛情で怒っているのか、それとも、自分のイライラを一時的に発散したいためなのか。

ダメと一方的に禁止して安心するのではなく、不安は残るかもしれないけれど、やらせてみた方が本人の成長のためには、遥かにいいのではないか。

説得という手間を省いて、自分の思いだけを一方的にとおすために押しつけているのではないか。

こう考えると、大沢さんの3原則が、とても大きな意味を持っているように思えてきます。

 

                            (朝日新聞、平成21年11月18日朝刊、天声人語より引用)

 

 

 

 

 

 

元プロボクサー、ガッツ石松さんの言葉です。

ガッツ石松さんは、1974年WBC世界ライト級王者となって以来、5度の防衛線に成功しました。

この人の茫洋(ぼうよう)とした風貌からは想像できないチャレンジ精神、いったいどこから生まれてくるのでしょうか。

まともに食べることすらできなかった貧しい少年時代から脈々と続くハングリー精神なのでしょうか。

ガッツ石松さんの言葉を続けます。

「ボクシングを引退した後、以前から夢みていた芸能界に進みました」、「どんな役がまわってきても絶対文句は言いませんでした」

「どんな状況になっても全力で努力を続けたい。ボクシングも芸能界も同じです。次は約20年前に失敗してしまった映画制作に再挑戦したいという夢があります」、「何度追い込まれても起き上がる。それが僕の生き様だと思っています」

 

                                (日本経済新聞、平成21年11月13日朝刊より引用)

 

 

 

 

 

元カンボジア難民、久郷(くごう)ポンナレットさんの言葉です。

久郷さんは、ポル・ポト政権下で、ご両親ときょうだい計6人を失い、ご自身も生死の境をさまよった経験があります。

久郷さんの言葉、もう少し長く紹介します。

「憎んだり、仕返しをしたりしても、仕方ありません。亡くなった人たちは喜ばないし、私自身も晴れ晴れとした気持ちにはならないでしょう。憎しみの連鎖は、自分から断ち切るしかありません」

この言葉にであって、米国同時多発テロの後、ニューヨークの小学生が書いた作文を思い出しました。

スクラップブックを調べてみると、「平成13年(2001年)9月30日付け朝日新聞の天声人語」に掲載されていました。紹介します。

「もしブッシュ大統領が反撃をするなら、アメリカ人に何をすることになるかわかっていないということです。皆を緊張と不安の下におき、アメリカ人だけでなくアラブの人たちもたくさん殺すことになるでしょう。彼らにも人生はあるのに」

 

                       (久郷さんの言葉は、朝日新聞、平成21年11月14日朝刊より引用)

 

 

 

 

 

 

22年前に亡くなったジャーナリスト千葉敦子さんの言葉として、作家の梯久美子(かけはしくみこ)さんが紹介してくれました。

多くのビジネス書には、「部下の能力の限界より、ちょっとだけ下の仕事を与えるのが最適」とあります。

理由は、限界を超える仕事を与えれば挫折するだけですし、簡単な仕事ばかり与えられていると、達成感もなく、能力アップにもつながらないからです。

しかし、人間は元来怠け者の性格も合わせ持っているようで、自分から進んでより困難な仕事に挑戦する人は、それほど多くないようです。

ところが、「簡単な仕事ばかり選べる環境にいると、スランプに陥る」と、千葉さんは著書「ニュー・ウーマン」で警告してくれたのです。

挑戦することも緊張することもない状態が長く続けば、挑戦することを恐れるようになり、やる気は失せ、能力もダウンしてしまいます。

これこそスランプです。

 

                                  (朝日新聞、平成21年11月12日夕刊より引用)

 

 

 

 

女優、若尾文子さんの言葉です。

夫の黒川紀章さんから教えられたこととして、新聞のコラムで紹介しています。

こう断言されると、何か爽快な気分になります。

ただし、後悔することなく、この言葉を実践するには条件があるようです。

若尾さんの言葉、もう少し長く紹介します。

「黒川から教わったことがある。私は一度決めたあとで「やっぱりできないかしら」などと迷う方だった」

「黒川は、建築家という仕事は、例えばドアの小さな取っ手一つにしても決めるまでに熟考して決める。しかし、決めたら、どんなことがあっても変更してはいけない。多くの人達が関係しているからだ、と言った」

「黒川の仕事に厳しく向かう姿勢から、私も反省し、「決めたら、もうそれでいい。迷っちゃいけない」と考えるようになった」

 

                                (日本経済新聞、平成21年11月9日夕刊より引用)

 

 

 

 

プロ野球日本ハムの福良淳一コーチ小谷野栄一選手に語った言葉です。

福良コーチの指導を受けていた小谷野選手が陥ったのは、「パニック障害」。

打席に立とうとすると、緊張の余り吐いてしまうことが度々あったといいます。

そんな小谷野選手を見て、福良コーチは、結果を恐れるあまりに発作が起こるようだから、「結果は考えるな。どうでもいいやないか」と言って聞かせたのです。

以下、小谷野選手の言葉です。

「正直言って、今も不安と戦いながらの毎日です。だからこそ、試合に臨む前に悔いのない練習をしよう、悔いのない準備をしようと心がけるようになって、結果的に技術が上がった。逆にプラスだったと思っています」

そして、「日本シリーズで巨人の前に敗退したものの、全6戦で安打を打ち、打率.391をマークして優秀選手賞に輝いた」のです。

 

                                    (夕刊フジ、平成21年11月10日号より引用)

 

 

 

 

鍋屋バイテック会社会長、岡本太一さんの言葉です。

鍋屋バイテックは、高付加価値の機械部品開発・製造で知られ、科学技術庁長官賞など多くの賞に輝いています。

まずは、岡本さんの言葉を、もう少し紹介します。

「失敗はぜんぜん叱らない」、「失敗したら、逆にほめるくらい」、「そうじゃないと、新しいことに挑戦できない」、「失敗も仕事のうち」、「何回も失敗したら必ず成功する」

スタッフのモチベーション・アップ(やる気向上)を考えると、この岡本さんの言葉は、ますます光を増してくるように思います。

ほとんどの場合、失敗して一番苦しんでいるのは本人です。

失敗を叱責されるのと、失敗は当たり前として受け流され励まされるのとでは、当然のことながら、結果に雲泥の差が出てくるように思います。

その当然のことを当然のこととして実行することが、いかに大切かを教えてくれる言葉でもあるようです。

 

 

 

 

大リーグ、ワールドシリーズMVPに輝いた松井秀喜選手が、今朝(日本時間)NHKのインタビューで語った言葉です。

超一流プレーヤーと呼ばれるなかで、松井選手ほど謙虚な人はいない、と私はかねがね思っていました。この点が、多くの人々に好かれる理由であり、運命の女神が微笑んだ理由のようにも思えます。

松井選手のこの言葉、野球だけでなく、経営や人生を言い当てているように感じます。いいことが続くと、知らず知らずのあいだに慢心し、有頂天になってしまうのが普通の人間なのではないでしょうか。

これを裏側から見ると、やがてやってくるかもしれない冬の日々への備えがおろそかになることを意味しているように思えます。

松井選手の言葉、もう少し長く紹介します。

「いい時こそ、いろんなボールを打ちにいきたくなるんですけど、そこを我慢することが大切です。日々どうすれば一番いいところを出せるか、それは、どういうときも考えていることですから」

 

 

 

 

 

 

登山家、栗城史多(くりきのぶかず)さんの言葉です。

栗城さんは、ご自身のホームページに書かれているように、「高校卒業して夢も希望もなく、ただ都会にあこがれ東京へ行くも、挫折。1年間のフリーター、ニート生活を送る」などの体験があります。

そして、山と出会って2年後、北米大陸最高峰のマッキンレー単独登頂に成功。

世界7大大陸最高峰単独登頂を目指し、残すエベレストに挑戦中なのです。

「生きてさえいれば、チャンスはある」とは、日本人初となるエベレスト単独無酸素登頂に挑み、体力の限界から頂上を目前にして無念の決断をし、心を残しながらも下山したあと、語った言葉です。

そのときの栗城さんの言葉をもう一つ紹介しましょう。 

「山はでかかった。でも、あきらめない」

 

 

 

 

 

株式会社ルミネ会長、花崎淑夫さんの言葉です。

駅ビルで店舗展開するルミネは、各社が苦戦しているなかで増収増益を続けており、その総指揮をとっているのが花崎さんなのです。

花崎さんは、かつて国営企業だったJR出身とは思えない革新的な手法で次々とカイゼンを断行し、今日のルミネを築きあげました。

花崎さんの言葉、もう少し長く紹介します。

「今日は過去」、「朝令朝改、日々変化」、「やはり最後は、お客様の心を動かすだけの力があるかどうか」、「(お客様に)明日への活力とエネルギーを与えられるかどうか」、「(スタッフに)この仕事に、誇りを持っていただく、これがすべて」

 

 

 

 

 

精神科医だった斎藤茂太さんの言葉です。

新聞のコラムで、茂太さんは次のように述べています。

「笑いは百薬の長なんですよ。私はまず患者さんの話をじっくり聞くんだ。軽度の人なら、悩みや心配ごとを打ち明け、僕の笑顔に接するだけで癒される。話しているうちに笑顔が出てくると大丈夫だな」

心理学専攻の学生として、私は茂太さんの講義に何度も出席しました。いつも穏やかで、笑顔を絶やしたことのない茂太さんの姿を、いまでも鮮明に記憶しています。

斎藤茂太さんの言葉、もう少し長く紹介します。

「心に遊びがないと笑いは生まれない。僕のモットーは「一笑一若」。笑うと人間は若くなる。その逆が「一怒一老」です」

 

                (スクラップ整理の続編です。日本経済新聞、平成15年9月22日夕刊より引用)

 

 

 

執筆者プロフィール

田村仁の著書

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