2010年6月アーカイブ

 

冒険家、植村直己さんの言葉です。

植村さんは、モンブランとキリマンジェロの単独登頂に成功したあと、1968年、南米の最高峰アクアコンガ単独登頂を成功させたのです。

そのときの言葉です。

「やったぞ、やったぞ!プラサ・デ・ムーラスを出発してわずか十五時間十五分。きょうまで誰がこんなスピードで登ったろう。登山はタイムを争うスポーツではないから、こんなことにどんな意味があるかと思ったりはするが、こうしてひとつの目標に向かってすべてを傾けるのはすばらしいことだ」

日本の若者たちに、ぜひ聞いてほしいことがあるのです。

君たちは大いなる可能性を秘めている。大きな希望を抱くこともなく、チャレンジすることもなく、一生を終わってしまうとしたら、こんなにもったいない人生はない。世界のどこかに、君を受け入れ、君の才能を伸ばせる所が必ずある。君にはいくつものチャンスがある。いまからでも遅くはない。そのチャンスに向かって、大きく羽ばたいてほしい。

 

                               (植村直己著「青春を山に賭けて」文春文庫より引用)

 

 

 

 

 

 

 

バンクーバー五輪、フィギュアスケート。日本人男子初となる銅メダルを獲得した高橋大輔選手の言葉です。

マスコミでは、大怪我を克服して復帰したと報じられています。が、もっと複雑な事情がからまっていたようです。

以下、高橋選手の言葉です。

「信じられないほど自信がなかった」

「ケガのおかげで一息つけた」

「まず、体を戻すしかなかった。やるべきことが明確になった」

「底の時期は必ず、何かを学ぶきっかけになっていた」

「ケガしてよかった。でなきゃ、メダルはとれなかった」

 

                                  (日経ヴェリタス2010年4月11日号より引用)

 

 

 

 

 

日本勢初のプロゴルファー世界1位になった宮里藍さん。米国で勝てなかった苦しい時期に語った言葉です。

昨年の日本国内ツアー2戦目、バーディなしの3ボギーという絶不調のなかでは、次のように発言しています。

「一つずつチャンスをつくって、地道にやっていきたい」

そして、今季の米国ツアー。

輝かしい4つの優勝の裏に、予選落ち2回、2回戦敗退1回、30位以下2回の記録が刻まれています。

数々の失敗を、ことごとく糧にできる宮里藍選手。世界1位のさらに上とは、いったい何なのでしょうか。劇的なことが起きそうで、とても楽しみです。

 

                                    (朝日新聞2010年6月22日朝刊より引用)

 

 

 

 

 

 

米プロ野球独立リーグ、仁志敏久(にしとしひさ)選手の言葉です。

仁志さんは、巨人、横浜でもプレーし、華麗な守備をみせては観客を興奮させてくれた選手です。

以下、仁志選手の著書「反骨」(双葉社刊)からの引用です。

「守備が苦手だった」

「うまく出来るということはこんなもんじゃないと、追求し続ければ、あるとき周りを追い越していたということになる可能性がある。コンプレックスを持っている人間ほど、飛び抜ける可能性を大いに秘めている」

今年5月太ももを負傷し、プレーが困難な状態に。そして、「復帰してもさらなる飛躍は望めない」と現役引退を表明したのです。

 

                                    (朝日新聞2010年6月15日朝刊より引用)

 

 

 

 

 

 

 

沖縄・小浜島生まれの演出家、平田大一(ひらた だいいち)さんの言葉です。

平田さんの活躍の舞台は、沖縄の世界遺産・勝連城。500年前、この地で果てた王の生涯を描く演劇の演技指導者に選ばれた。演じるのは中高生たち。

「大人の真剣さを子どもは読み取る。一生懸命は恥ずかしくない。カッコイイと気付けば、子どもは自分をさらけだす」

「城跡の公演はまさかの大成功を収める」「興奮する客席から指笛が鳴り、幕が下りると親子は抱き合って泣いた」

「感動体験が人をつくる」

「子の笑顔が親を元気にする。地域が活気づく。人の心に火をつけるほど楽しい仕事はない」

 

                                   (朝日新聞、2010年6月12日朝刊より引用)

 

 

 

 

 

フランスの作家、フランソワ・ベゴドーさんの言葉です。

ベゴドーさんは、カンヌ国際映画祭最高賞パルムドールを受賞した「パリ20区、僕たちのクラス」の原作者です。

日本でも公開されているこの映画について、彼は次のように述べています。

『映画に込めたメッセージとは。「あえて言えば、学校というより、むしろ民主主義についての映画だ。だれもが他人と違って良い、言いたいことを言って良いということだ。」』

他人と違う部分が尊重され、言いたいことが言える環境でこそ、個性や独創性が磨かれるのだと思います。さらに言えば、個性が大切にされることは、その人が大切にされることと等価だと感じます。

日本の学校は果たしてどうなのか。日本の家庭は果たしてどうなのか。大いに考えさせられる言葉です。

 

                                   (朝日新聞、2010年6月11日夕刊より引用)

 

 

 

 

 

世界のどの国で事業を展開するのかを企業が選び、どの国で仕事をするのかをビジネスマンが選ぶ時代であることを語っています。

三菱ケミカルホールディング、小林喜光社長の言葉です。

さらに次のように述べています。

「いまのままなら企業は日本にいる意味がないし、海外からはだれも来ない」

規制緩和がいっこうに進まず法人税の高い日本は、国際的に見れば、残念ながら企業にとって「最も魅力のない国」なのです。

一方、「技術で勝っても事業で負ける日本」の象徴的な数字があります。世界市場での日本製品のシェアです。この10年間ほどで、液晶パネルは100%から10%へ、DVDプレーヤーは95%から20%へ急低下しているのです。

企業が元気にならなければ、家計の活力は高まりません。

この日本病」を克服する鍵は、技術力だけでなく、「政治力と経営力をグレードアップ」する以外、手だてはないように思えます。

 

                                 (日本経済新聞、2010年6月6日朝刊より引用)

 

 

 

 

 

 

 

心理学者、加藤諦三さんの著書、「人間的強さ・人間的脆さ(もろさ)」(三笠書房刊)の言葉、第二弾です。

心が傷ついたとき、はやく忘れてしまおうと考えて行動することがあります。あるいは、まるでそのことがなかったかのように装うこともあります。いずれの行動も、自分を偽るものだと加藤さんは指摘しています。

自分の感情と正面から向きあうことなしに、傷ついた心をいやすことはできないのです。

加藤さんの言葉、もう少し長く紹介します。

「自分が傷ついているなら、傷ついた感情と正面から向きあうほうが早くいやされる。そして自分を傷つけた人間に感情的に正直に攻撃性を向けるほうが、早くその人を忘れることができる」

「実際には無視などできないくせに、無視した「ふり」をすると、いつまでもその人を忘れることができない」

 

 

 

 

 

 

 

心理学者、加藤諦三さんの「人間的強さ・人間的脆さ(もろさ)」(三笠書房刊)を読み返しました。

タイトルに取り上げた言葉にであって、誠にそのとおりだと納得させられたのです。

加藤さんの言葉、もう少し長く紹介します。

「人間は対社会的に実力相応に生きているのがもっとも幸せであろう。社長の器量でない人が社長になれば、社員も迷惑だが、本人がいちばん不幸である。同じように、自分の心理的成長に応じて生きている人がもっとも幸せなのである」

「小さい子は利己的で自己中心的である。そのようにわがままに生きられる子は幸せである。ところが、「よい子」といわれる子は、そのように生きられない不幸な子である」

「そして大人になっても心の底は利己的で自己中心的な人は多い。ところが大人になると、対人的に子供のようにわがまま勝手に生きられない。ことに嫌われたくない、好かれたいとなれば、よけいにそうである。このような人は少なくても、自分は小さい子供のように利己的で自己中心的でわがままだということを自覚することである」

 

 

 

 

加藤諦三著「強気の人・弱気の人」(三笠書房刊)の第二弾です。

私の文章講座には大学生も参加しています。講座が進行して雑談が楽しめるようになったころ、もし希望する会社に就職できたとしたら、将来、なにをやりたいのか質問することがあります。

すると、驚くことに、とくにありません、との答が多いのです。

加藤さんの言葉、もう少し長く紹介します。

「他人の非をあげつらってばかりいる人に、「それではいったいあなたは何をしたいのですか」ときいてみると、やりたいことがない、と言う人がたいていである。ただ他人のやりたいことがおもしろくない、気にさわる、というのは依存症のあらわれであって、自分のやりたいことではない」

「人間は目的とともに成長する。それも、今日そのようにつとめたから、明日、目を覚ましたら自分のやりたいことがわかる、などというものではない」

 

 

 

 

 

 

コメディアンの萩本欣一さんが、脚本家で映画監督の君塚良一さんに語った言葉です。

君塚さんは日大芸術学部卒業後、脚本家を目指して萩本さんに弟子入りします。

仕事らしい仕事がまったくないまま25歳になった頃、萩本さんは君塚さんに、こう諭したそうです。

「人生に大きなチャンスは3度ある。小さな仕事を一生懸命やってなさい。それを見た人が大きな仕事をくれるんだから」

教えを守った君塚さんに、深夜番組の仕事が舞い込んだのです。

この小さな仕事をきっかけに、マザコンの冬彦さんで有名な「ずっとあなたが好きだった」が大ヒットとなり、「踊る大捜査線」につながります。

芸人であれ、映画監督であれ、ビジネスマンであれ、最初から大きな仕事を与えられることなど、ほとんどあり得ないのです。萩本欣一さんでさえ、努力と忍耐で、長い下積み生活からはい上がってきたのです。

 

                                   (朝日新聞、2010年5月31日夕刊より引用)

 

 

執筆者プロフィール

田村仁の著書

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