住居学者、田中恒子(たなか・つねこ)さんの言葉です。
「『簡素というぜいたく、愛着という豊かさ』。これが私の住まいの哲学です」と語っています。
私の友人、独身のSさんは、とにかく物を持たない主義。靴はトレーニング用とビジネス用が一足ずつ。サンダルがひとつ。下駄箱は、がら空き。広いリビングルームにあるのは、小さなテーブルと椅子、薄型テレビ、冷蔵庫、電子レンジだけ。食器も、最少限状態。
これを見て、うらやましいと感じたのを思い出しました。
最小限の物を、いつまでも、大切に使う。これが、ぜいたくで豊かな生活だ、との田中さんの言葉、目からウロコです。
(スクラップ整理の続編です。2012年12月1日、日本経済新聞朝刊より引用)